巻二・〇一〇六
二人行けど 行き過ぎ難き 秋山を いかにか君が 独り越ゆらむ
大伯皇女
【二人で行ってさえ越えがたい秋の山を、
一体どのようにして、
あなたは今ひとりで越えているのだろうか。】
大切な弟が、二人でも越えるのが大変な秋の山を一人で越えて行く。
姉なのに、自分が一緒ではないことへの嘆きと、弟の身を案じる心情が歌われています。
686年の天武天皇崩御後、大津皇子は謀反の罪に問われ、死を賜りました。その直前に、斎宮として伊勢にいた姉の大伯皇女を訪ねたのです。
生きて会えるのが最後になるとは考えもせずに。都へ帰る弟を想って、大伯皇女が詠んだこの歌。そこには旅路の困難だけでなく、心理的にも越えがたい悲壮感が漂っています。
父も母も亡くなり、たった二人きりの姉と弟。そこには男と女の恋愛とはまた違う、相手を思いやる深い愛情、そして二人の結末を知る私たちにはあふれるほどの悲しみを感じずにはいられません。
「万葉集ココロ・ニ・マド・ヲ」
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